豆球~闇夜をほのかに照らす~

名前:よしこう。フリーランスとして生きることを決意した男が、社会の片隅で語っていきます。twitter:@jijian0426

【翻訳】野良翻訳:P.G.ウッドハウス著 THE MAKING OF MAC'S/Kちゃん(第5回)

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「なるようにしかならんさ」とわしは言ってやった。「たぶん、これが一番いいんだ。お前をたばこに誘うようなオックスフォードの悪ガキ共といるよりは、ここにいるほうがたぶんいいんだよ」
「僕のことより仕事のことを考えるなら、ヘンリー」とあの子は言った、「たぶんあそこの紳士は十六回もウェイターを呼んだりしませんよ」
 そっちを見てみると、まさにその通りだった。それでそいつはチップも渡さずに出て行ってしまった、同情したら厳しい世界じゃ失うものもあるということさ。
 若いアンディーはここの飾り物になるために帰ってきたんじゃなかった、わしらに全くすばらしい中心人物たることを示してくれたんだと言わざるをえないな。レストランにはまさに一人のボスがいた、それがあの子だったんだ。昔ほろ酔いの時間にいい子になるようにとたたいた頭を持つ子を尊敬するのは最初ちょっと大変だった。だがやってみればできるんだということをすぐにあの子がわからせてくれた、だからそうした。ジュールズや、仕事が増えたんでわしの手助けをするために雇った二人の若いやつにしたって、従うのにえらく骨を折ると思ったがあの子が見ただけで言いなりになるんだ。あの子は自分のやり方でやりたい子、それがアンディーさ、だからそうとも、マックファーランドのレストランはあの子のものになったんだ。
 それから、だんだんと落ち着いてくると、ケイティが意を決した行動をした。
 わしとケイティとアンディーだけがいる時に、あの娘は全く静かにだしぬけにやり始めた。他の二人はわしがいることは知らなかったと思う、というのもわしは椅子に深くもたれかかって、夕刊を読んでいたからだ。
 ケイティは静かな調子で呼びかけた、「ねえ、アンディー」
「なんだい、いとしい君」とアンディーは答えた。
 二人が懇ろな仲だと、その時初めてわかったよ。
「アンディー、言わなきゃならないことがあるの」
「何?」
 ケイティはためらう素振りを見せた。
「ねえ、アンディー、私もうレストランのお手伝いはできないの」
 アンディーは驚いたような感じでケイティを見た。
「どういうこと?」

 

 

(後記)

 

何か急展開になってきました。どうなるのでしょうか?

 

しかしアンディーは、有能ですね。

 

しゃべらない間も、色々とレストランのことを見ていたんでしょうね。


そしてケイティのこの行動は、突然言うのは常識外れかもしれませんが、今ならそれほどとがめられることもないでしょう。

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