豆球~闇夜をほのかに照らす~

名前:よしこう。フリーランスとして生きることを決意した男が、社会の片隅で語っていきます。twitter:@jijian0426

【翻訳】野良翻訳:P.G.ウッドハウス著 THE MAKING OF MAC'S/Kちゃん(第11回)

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 旦那もたぶんロンドンについちゃわかってるだろうが、男女の集まりはみんな足を色んなレストランに向けるもんさ。一月くらいはみんなある所にいたかと思うと、翌月には別の店へ行く。だれかが新しい場所を見つけたといって推す声をあげ始めれば、みんなそこへ行こうとする。そういう場所の問題っていうのはたいてい、慣れてしまって、客は入り続けるし、ふんぞり返って来るのを見ていればいいだけだと思ってしまうことさ。人気がドアにやって来ると、上手い食い物やいいサービスは窓から飛び出してしまう。わしたちはマックファーランドでそんなことはしなかったな。ちょっとでもたるんだ素振りをみせてアンディーが500キロのレンガみたいになることはなくて、ジュールズとわしの二人はプロとしての評判を保ち続けた。わしは自分の思い通りになったからって、気取った態度を取ることはなかった。ただ一生懸命働いて、わしの下についている四人の若者がー今じゃ四人さーオーダーを取れないことがないように目を配っていたのさ。
 その結果はといえば、わしらとたいていの有名なレストランとの差なんだが、わしらは人気を保ち続けたんだ。わしらは上手い料理を出し、客にいい給仕をした。だからいったん人気に火が付くと、止まらなかったよ。ソーホーはそんなに大きな所じゃない、来てみればわかるだろうがな、だから端のほうにいい所があるとわかると、そこまで足を運ぶ労をいとわないのさ。そうやって人気が出て、それを保ち続けた、今にいたるまでな。それがマックファーランドの歴史さ、旦那。

 

*****

 

 物語を話し終わったという体でヘンリーは話を終えると、チェルシーのウッドワード氏が高齢にもかかわらず腕を保っているのはすばらしいと述べた。
 私はヘンリーを見つめた。
 「でも、ちょっと待ってよ!」私は声をあげた、「終わったなんて思ってないよね? ケイティとアンディーはどうなった? 何があったんだ? もう会わなかったのか?」
「えっ、ああ」ヘンリーは言った、「忘れてたよ!」
 ヘンリーはまた話し出した。

 

*****

 


(後記)
箸休めの続きですね。

 

ヘンリーの店自慢です。

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