豆球~闇夜をほのかに照らす~

名前:よしこう。フリーランスとして生きることを決意した男が、社会の片隅で語っていきます。twitter:@jijian0426

【翻訳】野良翻訳:P.G.ウッドハウス著 THE MAKING OF MAC'S/Kちゃん(第13回)

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 ケイティは言い返さず、テーブルへ戻った。
 でもその出来事は、言うなれば、そこで終わりじゃなかった。一緒に来ていた連中は、踊りの間に起こったことを見るやいなや、席を蹴り上げ始めた。1インチ4分の1くらいある額と同じくらいのあごの長さを持った若い奴が、特にひどく蹴り上げた。
「だめだ、俺が言ったんだ!」とその男は叫んだ。「こんなのひどいよ。もう一回やれ! 止めるな! もう一回だ!」
 アンディーがその男の方へ行った。
「すいませんが、そんなに騒ぎ立てないで下さい」と奴は言った、静かに礼儀正しくな。「営業の邪魔です」
「何が邪魔だ! なんであの娘がーー」
「待って下さい。騒ぎたければ通りへ出て下さい。ここにいるんだったら静かにして下さい。わかりましたか?」
 その男は飛び上がった。ひどく酔っ払っていた。わかるさ、わしが給仕していたからな。
「お前は何様だ?」とその男は言った。
「お座り下さい」とアンディーは答えた。
 するとそいつは、アンディーを殴りつけた。次の瞬間、アンディーはそいつのえりをつかんで、トランプの札を切り出すみたいに手慣れた手つきでそいつをつまみあげた。そいつを面白いほど上手に歩道へつまみ出したんだ。
 それでパーティーはお開きになった。
 レストランでこんなことがあったなんて言えるもんじゃない。ひとつやったら次々に悪くなる。間違いなく、ゲルフで上客をつまみ出したら、店は終わりだ。だがマックファーランドの店だけにはいい方に転がったようだった。みんなは、店では自由気ままにできると思ったんじゃないかな。そう考えると、店には魅力がある。いつでも隣のテーブルの奴と膝をつきあわせて一緒になって通りに繰り出せるんだからな。
 とにかく、客はその光景を目にした。それからというもの、店で食事をしたけりゃ予約をしなくちゃいけなくなった。店は本当に繁盛したんだ。

 


(後記)
思った通り、トラブルが起きましたね。

 

しかし、やはりアンディーはある意味すごい奴です。

 

この事件が、店には好都合となったのは意外でしたね。

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