【退職までのプロセス】2.時間と手間をかけない引継マニュアルの作成の仕方って?
今回は、退職前に必要となる「引継マニュアルの作成」について述べていきます。
晴れて退職が決まると、次にやって来るのが「引継」で、自分が行っている業務を文書化した「引継マニュアル」の作成を求められることも多いです。
僕の場合も、やっていた仕事がほとんど僕一人しかノウハウのない仕事が大半(つまり、他の人から丸投げだったということ)だったので、結果的に枚数の多いマニュアルを作成することになってしまいました。
でも、普通は退職を決めたらマニュアル作成に集中していいよ、などということはなく、通常の忙しい業務をこなしながらマニュアルも作らなければならなくなります。
どうすれば効率的に作成できるかというと:
作成の仕方
1.作成時間の取り方
もしかすると、あなたは「通常業務の合間の細切れ時間にマニュアルを書こう」と思っているかもしれません。
でもそれだと書きながら何度も中断して、再開してはまた思い出して書く、ということになり、大変効率が悪いです。
僕の経験から言うと、「業務をつめてまとまった時間を作り、集中して書く」方が絶対に早いし、よりよいものが作成できます。
2.リスト作成
マニュアルをいきなり書き出しても、何を書けばいいのか迷いだし、なかなか作業が進まないということになりがちです。
ここは、まず自分の行っている業務を一枚の紙にすべて書き出してみましょう(他の人が同じ業務をしている場合、それは書き出さなくてもいいです。その人があなたの後釜の人に教えますから)。
それから、書き出した項目を眺めて、「時系列順」や「毎日行うもの、月イチで行うものなどの頻度順」などあなたの業務のタイプにあわせて分類してグループ化しましょう。
自分ではどうでもいいと思っていた業務が意外にポイントになっていて、マニュアルで細かく書く必要があるなど新たな気づきがあるものです。
3.目次、骨子作成
リストが完成したら、それを目次に落とし込みましょう。
ここでおすすめなのが、「ページ数は入れない」ことです。ページ数を入れてしまうと、本文の修正の度にページ数の変更が発生し、たいへん煩わしくなります。
あなたが退職した後に業務プロセスが変わり、だれかがあなたのマニュアルを改版するかもしれません。ペラペラとマニュアルをめくって、項目を見ていけば大体何が書いてあるかわかるものです。
目次ができたら、そっくりコピーして、本文の部分に貼り付けましょう。それから、何を書くかポイントを項目ごとに骨子として書いておきましょう。
これをしておくと、「何を書くつもりだったのかなぁ」などとド忘れすることがなくなります。
4.資料現物の取り扱い
さあ、いよいよマニュアルの本文を書いていきましょう。
ここまでしておけば、わりとスラスラ書いていけるはずです。しかし、書いているうちに「~の資料のこの部分の数値を持ってくる」や「最終的に~の資料を作成する」という「~の資料」をどうしたらよいか、迷うことになります。
具体的には、その資料をコピーなどしてマニュアルの中に挿入しないといけないのかと思い悩むことになるのです。でも、そんなことをしたらワードファイルとしては完成しませんし、そもそも大変面倒です。
結論からいうと、後の人のためにあなたがそこまですることはないです。別紙としてワンセットに紙でまとめて、本文には「別紙1を参照」などと記載すればいいのです。
結局その方が、後に資料フォーマットが変わった時に、後の人も差し替えが楽で親切になりますから。
あと、資料ではなく現物の記載がマニュアルに出てきた時には、後釜の人と会った時に「これです」と現物を見せてあげましょう。その方が、あとから「これは何のことですか?」などときかれず自分も楽です。
以上、引継マニュアルの作成の仕方について述べました。あなたの参考になれば幸いです。